イライラする、すぐに疲れる、ストレスがたまっている。そんな症状が現れたときは「脳」や「神経細胞」の変調を疑いますね。もちろんそれは正しいのですが、最近の研究ではそういった症状に「消化器」が深く関わっていることが解っています。今回はストレスに関係すると言われるホルモンを紹介したいと思います。
①ノルアドレナリン
・・・ストレスに打ち勝とうとするホルモン。心拍数を上げたり血液量を増やしたりして集中力や積極性をもたらす。不足すると無気力になり、過剰になると攻撃性、ヒステリー、パニックを引き起こしてしまう。副腎で分泌される。
②ドーパミン
・・・喜びや意欲を生み出すホルモン。ストレスになるような困難を乗り越えたときに達成感、喜びを生み出す。不足すると無関心になり身体機能が低下。過剰になると過食や買い物・アルコール依存症などを引き起こす。脳でつくられる。このように、どちらも生きて行くうえで大切な「意欲」とか「積極性」に関わっている一方で、出過ぎると問題も起こり、そのバランスがとても大切だということが解ると思います。
そして、この2つが過剰になってしまわないように調節しているのが③セロトニンです。
このセロトニン、10%は脳で、90%は腸でつくられます。セロトニンが腸の蠕動(ぜんどう)運動を促進する働きがあることは以前書きましたが、もうひとつの重要な関わりとして気持ちを安定させたり睡眠を促したりという働きがあります。
次回はセロトニンをもう少し詳しく紹介します。