好きなことの苦労は楽しい(2021年10月発行)

私の親戚や友人が弊社のモロヘイヤを飲んでくれていて、『まめなか便り』への意見や感想をもらうことがあります。

今年は特に、この『オーガニックライフ』のコーナーで大雨や風の被害に遭っている話題が多いためか、「大丈夫か!?」と心配する電話を次々にもらいました。
ありがたい気持ちと共に、少し驚きもありました。私としては、被害が起きた悲しみを伝えたのではなく「苦難はあるけれど、前向きに頑張るぞ!」という思いを文章にしたつもりだったのです。けれどこの文章、いつも心配してくれている身内や親しい友人たちにとっては、とても辛そうな印象を受けるものだったようで、書き方を誤ったなと反省しています。

農業は、一般的に辛そうだ、苦しそうだ、と思われがちです。しかし、やってる本人からしてみれば好きでやっていることで、苦難の話を言ったり書いたりはしていますが、それはある意味、喜びだったりします。

この気持ちを例えるなら、趣味に没頭する人の気持ちに近いのではないかと思います。
例えば、私は魚釣りをしないのですが、そんな私からすれば釣り人というのは自ら進んで苦行をしているようにしか見えないのです。
朝早く起きて、船で島へ渡ったり山に登って道なき道を川へ向かったり。暑い日も寒い日も関係なく釣りに出かけ、暑さ寒さに耐えながら1日竿を立て、それで良い結果が出るならまだしも、出ない日も多いわけです。夕方まで頑張った挙句、「今日はダメだった」と悔しがっているわけです。

私から見れば「そんなに辛いことはこれっきりにすれば良いのに」と思うのですが、何と彼らは「次こそは!」と言って再び海へ山へと向かうのです。
驚きの発言ですが、それこそ「好き」であることの強みで、むしろ簡単には上手く行かないことだからこそ楽しめているというのが本当のところでしょう。
私の自然災害の愚痴も、釣り人の苦労話と似ていて、好きで農業をやっている私は、元々自然災害があるのを前提としており、台風も干ばつも「乗越えるべき高い壁」であるとともに「乗越えると楽しい高い壁」でもあるわけです。
釣り人の「今日はダメだった」と同じように「今回はダメだった(けど、次こそは!)」というのが真意であるわけですが、もしかしたらお客さまにも暗い印象や辛そうなイメージを与えてしまったのではないかと、周囲の反応にハッとしたところです。

これからも、自然災害や農業ならではの苦労話をお伝えするつもりです。内容は辛く苦しく無謀な自然との闘いであったりしますが、読まれるときは「あー、また楽しいネタ話を苦しそうに書いてるな」と軽く受け止めていただければと…あつかましい話ですが。

好きなことを好き勝手にやっている人間が愚痴っぽいことを語ってはいけないと、心配されて初めて気付いたことに、反省です。